トレーニング

【閾値走とは?】最強の時短トレーニング!20分でマラソンが速くなる!

2021年7月3日

よしラン
タイムを目指すようになってから一番重宝した練習です!

ということで閾値走に関して紹介します!

1.閾値走とは?

【いきちそう・しきいちそう】と読みます。

乳酸が出始める直前のペースで走ることで、VDOTでいうTペースにあたります。

【VDOTとは?】効果的な利用の仕方も一緒に解説します!

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ダニエルズさんの言葉を借ります。

Tペースの強度は、言わば快適なきつさである。確かに、比較的速く走ってはいるが、そこそこの時間(練習なら20~30分間)維持できる、というペースだ。レースなら、休養をとってピーキングすれば60分間は維持できる。

2.おさえたいポイント

ダニエルズさんの言葉から読み解きたいポイントがふたつあります。

①快適なきつさ
走り終わった後に倒れ込むくらい追い込んではダメ。
快適なきつさという表現はダニエルズさん独自のものかと。
こちら主観でOKなので自分の走っているときのきつさを10段階で表したときに8くらいを目指します。
快適なきつさと言われても最初は「そんなの分からない」となりますが、慣れていきますので測ってみましょう。

②20分間でOK
これが閾値走が最強練習といわれる所以です。
マラソンは練習時間の捻出がハードルになりやすいですよね。
ただ、この閾値走を20分間入れるだけでマラソンが速くなるんです。
(正確にはどのタイムを目指すかにもよりますし閾値走の頻度にもよります)

つまり閾値走は

持久力向上に有効でありつつ、所要時間がそれほどかからない
非常にコスパの高い練習方法

だといえます。

これは私自身の経験だけでなく、いつも一緒に走っているおやじランナーの仲間も実証しています。

そして何より世界中のランナーがTペース走を重要視し速くなっているという事実があります。

タイムを目指す以上やらない選択肢はありません。
(ランニングに関して強制することは多くありませんが、この閾値走だけは強く勧めます)

自分のTペース算出の際はVDOTを参考にしますが、 その値が練習するたびに上がっていくことも練習継続のモチベーションになりますよ!
ランナー

3.実施方法

閾値走の魅力が分かったところで笑、では実施方法をみていきます。

  1. 自身のVDOTを確認する
    過去のベストタイムから出すことがセオリーですが、目標タイムから逆算することも私はありだと思います(あまりに無謀な設定は怪我のもとです)。
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  2. Tペースを参照に強度を決める
    1kmあたりどのくらいのペースにするか、です。初めてチャレンジする方はそのまま自分のVDOTのペースを使ってください。
  3. 決めた強度(Tペース)を維持して20分間走る
    走り終わった後の主観強度8を目指すので、入りは物足りなさも感じるかもしれません。でも我慢です。後半じわじわきつくなってきます。
    ペースを維持しましょう。上げ下げさせてはいけません。準備体操、アップは忘れずに。

これだけです。

頻度は週1~2回で良いです(強度がそれなりに高めなので連日は避けてください)。

走り終わった後に倒れ込むようなきつさを感じたり、そのペースが20分間維持できなかったらそれは実力以上のTペース設定になっています。

VDOTを0.5~1下げましょう。

一方、余裕があり過ぎたらVDOTを上げて設定してください(自身のベストタイムから割り出しているため、余裕があり過ぎることはほとんどありません。それくらいVDOT表は優秀です)。

VDOTを上げるタイミングですが、快適なきつさ(主観強度8)で4回連続クリア出来たら、を勧めます。

あげるVDOTは0.5~1。このTペースでまた20分間走に勤しんでください。

4.なぜ20分間なのか?

本当に20分の練習でマラソンが速くなるのか?

そんな声が聞こえてきそうですが、心配いりません。速くなります。

閾値走はある程度の速いペースで長い時間走り続ける事ができる「持久力」を養成する目的で実施しますので、マラソンの練習にぴったりなんです。
(ロング練やLSDとセットで練習を組むとサブ3まではみえます)

さて、なぜ20分なのか?の根拠ですが(小難しい話になります)、

ランナーにとってTペースはレースにおいては50~60分間持続出来る速さになる、とされています。
(全部ダニエルズさんの本から引用しています)

閾値とは血中乳酸濃度が急上昇する変換点です。

閾値ペースを超えると乳酸を処理しきれずに"血中乳酸濃度"が急上昇します。

するとあっという間に息が切れてペースが維持出来なくなります。

乳酸を処理出来る限界直前である程度長い時間を走ることで血中の乳酸を除去し十分処理できる濃度に抑える能力を高められる、という理屈です。

ただ、血中の乳酸除去能力を高めたいがためにTペースで走ると言っても、レースと同様に限界まで(50分~60分)Tペースで走ってしまうと、ダメージが大きすぎて練習の継続性に難があります。

よってTペースで走るのは20分程度にしておくことが、日々の練習の中で血中の乳酸処理能力を向上させていく練習を実施するのに適切である、ということになるのです。
(あとは30分より20分の方が楽ですしね笑)

5.継続あるのみ!

私は毎週日曜日の早朝、同年代のパパたちと多摩川河川敷を走っています(部員募集中)。

彼らは私ほどランに対してはガチではなく(笑)、この週1回のランニングのみのラン活をしています。

私はここでスパルタ根性を発揮して皆に閾値走を課しています。

そして、この週1回の閾値走だけでフルマラソンのタイムが25分縮まったパパがいます(閾値走歴1年ほど)。
(「どうせ走るなら目標が欲しくないですか?」と半ば強引にフルマラソン大会にエントリーさせ、一緒にフルを走ったりしています)

VDOTには自身のレベルに応じたいろいろなペースが載っていますが、一番使えるのはTペースだと思います。

閾値走があなたのラン活を充実させることを信じて疑いません。

一緒に頑張っていきましょう!

  • この記事を書いた人

よしラン

1984年生まれ/サラリーマン/市民ランナー/陸上未経験、ランニング歴9年/趣味が高じて競技志向/フルマラソン2時間29分22秒(2020年勝田全国マラソン)/恐妻家/娘ふたり/主戦場多摩川

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